子どもの良い睡眠のために気を付けるポイント(前編)

子どもの良い睡眠のために気を付けるポイント(前編)

「うちの子は十分に睡眠できているのだろうか」「もっと早く寝せなくてはいけないのでは」など、お子さまの睡眠について、心配されている保護者の方は多いと思います。そこで今回は、健康維持のための指導やアドバイスをされている医師の有田先生に子どもの睡眠で気を付けるポイントについて教えていただきました。前編では必要な睡眠時間や睡眠が取れているかどうかのチェック方法をご紹介します。
2024年5月取材・文編集部N’s KITCHEN編集部

編集部まずは睡眠の大切さについて教えてください。

睡眠は、毎日元気に活動するために、大人にとっても子どもにとっても大切なものです。睡眠不足になると、体に不調が出るのはもちろん、集中力が続かなくなったり色々なことに対してやる気が出なくなったりもします。睡眠が不足するとうつ病になりやすいというデータもあります。落ち着きがなくてADHD(注意欠如多動症)を疑われた子どもが睡眠をしっかり取って生活リズムを整えることでその症状を出さなくなったこともあります。また、成長ホルモンの分泌のためにも大切です。

編集部健康に過ごすためには1日何時間寝ると良いのでしょうか。

小学校低学年は9時間、高学年は8時間、中学・高校生も7~8時間が理想です。本当はもっと長くても良いですが、現代の日本人の生活の中では、これが現実的な時間です。昼寝の時間はここには含みません。小学生、特に高学年は、昼間に長時間寝てしまうと夜に寝られなくなって生活リズムが乱れる恐れがありますので、もし昼寝をするならば30分程度にとどめておきましょう。

編集部何時に寝るのが理想でしょうか。

寝る時間にはあまりこだわらなくて大丈夫です。必要な睡眠時間が取れる時間に寝ることと、布団に入って短時間に眠りにつけるようにすることが大切です。人は朝起きてから約14時間後に眠くなるホルモン(メラトニン)の分泌が多くなりますので、毎朝大体決まった時間に起きるようにすると、夜は自然と眠くなります。ですから、週末も含め毎朝大体同じ時間に起こすようにすると、夜眠りにつく時間が定まってきます。寝られないという日は無理に寝かしつけようとせず、一度布団から出て眠くなってから再び布団に戻るほうが良いですよ。

編集部子どもの睡眠が足りているかどうかを確認する方法はありますか。

まず最初にチェックすべきなのは、さきほどお話しした睡眠時間です。加えて、質の良い睡眠かどうかも確認すると良いでしょう。具体的には、朝保護者が声をかけて起こした時に、夢の中で保護者の声が聞こえてきて目が覚めたという状況であれば質的にも良い睡眠が取れているといえるでしょう。また、本人が「よく寝た!」と感じられるかどうかも大切です。

お子さまが夜中に何度も起きてしまうことを心配される方もいらっしゃいますが、起きてまたすぐ眠りにつけるようであれば問題ありません。一方、完全に覚醒してしまうようですと、体調不良や疾患の影響が考えられるので、小児科の受診をお勧めします。また、睡眠中に無呼吸状態が頻繁に起こる場合も一度受診してみることをお勧めします。

とはいえあまり気にしすぎる必要はなく、お子さまが元気に過ごせて気力もあれば、睡眠は足りていると考えて良いと思います。また、いびきや中途覚醒についても、一時的なものであったり、今日はいつもより動いて疲れただろうなと保護者の方がその状況に思い当たることがあったりするならば問題ありません。

編集部有田先生。ありがとうございました。後編に続きます。

有田実織先生

耳鼻咽喉科専門医、アレルギー専門医、認定産業医
都内の耳鼻咽喉科専門病院でアレルギー疾患をはじめとした耳鼻咽喉科外来を担当すると共に、産業医として多様な事業所において労働者が健康かつ快適な作業環境のもとで仕事ができるようにサポートしている。


N's KITCHENでは、先生のお話しに出てきた、メラトニンの原料になるトリプトファンを含む「枝豆」「ツナ缶」「しらす」、その吸収を高めるビタミンB6を含む「とうもろこし」「アスパラ」「ズッキーニ」「しらす」、興奮を抑えてリラックスさせるGABA(γ-アミノ酪酸)を多く含む「トマト」「なす」「にんじん」など、眠りのための食品を組み合わせたお弁当レシピをご紹介しています。こちらもぜひご覧ください。
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