知っているようで知らない日本酒と料理酒の違い

ある日、ふと料理酒の成分を見て気が付きました。想像以上に塩分(海水と同程度の3%)が含まれているではありませんか!

そこで、日本酒と料理酒の違いを改めておさらいしてみました。
まず、日本酒には酒税がかかりますが、料理酒はかかりません。ちなみに2024年7月現在、醸造酒類(清酒、果実酒等)の税率は1kL当たり100,000円かかります。

酒税を掻い潜るため、料理酒を呑めばいいのではと思ったそこの貴方!
冒頭でもお伝えしましたが、料理酒には塩分が含まれているのでグビグビ呑めません。料理酒は酒として飲めないよう、塩分、酢、うまみ調味料などが加えられ加塩発酵しており、不可飲処理が施されています。そして、料理酒は塩分や調味料が含まれる事により、お料理の縁の下の力持ちとなってくれ、その名の通り料理に特化した調味料なのです。
日本酒は飲み口をすっきりさせるため米の外側を削り、酸味・雑味を排除しています。

対して、料理酒は料理にコクや深みを加えるため、日本酒では不要な雑味を敢えて残し、米を削りすぎないように醸造されています。

日本酒と料理酒の大きな違いは塩分が含まれるか否かですが、それ以外でも飲み口が違うのですね。
日本酒はお肉やお魚の臭み取りに役立ちますが、料理酒に含まれる食塩の浸透圧により素材の味が溶け出してしまうので、漬け込みに使う場合や素材の味をしっかりとどめたい時は料理酒よりも日本酒を選ぶと良いようです。また、レシピに日本酒と書かれているけれど、お手元に料理酒しかない時は、他の塩分を少なくして調節すると塩辛くなりすぎません。
料理酒を舐めてみると確かにしっかり塩味を感じます。今まで、料理酒の塩分をあまり気にしたことはなく、醤油や塩よりも料理酒の方がなんとなく健康的だろうと思い込みドバドバ使っていていましたが、知らぬ間に塩分を足していたんですね…。これからは料理酒の特性を生かして、適量を守って使うようにします。
きなこ