料理本で妄想世界旅行のすすめ

私は旅が大好きです。その土地でしか出会えない場所、景色、行事、食。旅に出ると、世界中の色々な場所で、それぞれの人が、工夫をしながら生活していることを感じられるのが、旅の楽しみです。
とはいえこの2年間、国内外問わず、旅をするのが難しくなってきてしまいましたね。旅ができない、そして友人との会食すらはばかられることにストレスを感じた私は、料理で旅をすることを思いつきました。まずはベトナム料理の本を楽しみ、次に手にしたのがこの台湾料理の本です。

著者の門司紀子さんは、女性ファッション誌のエディター&ライターなのですが、趣味が弾丸食い倒れ旅&自作料理を振る舞うことだそうで、美的.comというウェブサイトにも、たくさんのサラダレシピを提供されています。
旅好きの門司さんが、コロナ禍で大好きな台湾・台北に行けなくなり「台北弾丸旅に行った気分でごはんを楽しみたい!」と書かれたのがこちらの本です。
レシピはすべてオリジナルで、門司さんが現地のお店の印象的なメニューにインスパイアされたレシピや、日本でもよく知られている台湾料理を、作りやすい食材、シンプルなプロセス、食べやすい味に落とし込んだレシピが合計で80品掲載されています。
日本でも手に入りやすい食材を使って、手軽にできるものが多いのですが、自分では絶対に思いつかない組み合わせや調理法が紹介されているのがとても良かったです。
「台湾旅で出合った、忘れられない味」のコラムを楽しみながら、魯肉飯(ルーローファン)、麻辣(マーラー)ビーフン、ピリ辛エリンギさきいか炒め(エリンギを割いて干す工程が面白かったです)、台湾風ポテサラ(五香粉とナッツで新鮮な味に!)、春菊水餃子(春菊にこんな食べ方があるなんて)、台湾カステラ(とまらなくなるおいしさ)をつくってみました。どれもおいしく、新鮮な味でした。


私は一度だけ台北に行ったことがありますが、そんなに色々は食べられなかったので、この本を見て、これが台北の味かあ、と楽しむことができました。
リアルな旅ができるまで、あと少しでしょうか。それまで、料理で旅を楽しむのはいかがですか。家族の思わぬ好みを発見したり、会話のきっかけにもなりますよ。調味料やスパイスが増えていくのが難点ではありますが(私は新たに調味料ラックを買いました。笑)、いつも行くスーパーで新たな発見ができて、それもまた、楽し。
はこ
弾丸トラベライターの台湾妄想旅ごはん
著者:門司 紀子
出版社:小学館