上白糖の代わりにグラニュー糖は使える?
調理途中に調味料を切らしていることに気づいてピンチな時、ありませんか?私はよくあり「これを代わりに入れてもいいのかな」と考えることもしばしばです。
では、上白糖(普通の白い砂糖)がない、という時に、代わりにグラニュー糖を使うのはOKなのでしょうか?グラニュー糖は、一般的にコーヒー用や製菓用のお砂糖として使用されることが多い、粒が大きめ&サラサラな砂糖ですね。このグラニュー糖は上白糖の代替が可能でしょうか?
① 可能
② 不可能
答えは、①「可能」です。そもそもこの2つにどのような違いがあるのかを整理してみましょう。
グラニュー糖
・サラサラした結晶
・固まりにくい
・サッパリした甘さ(そのため、コーヒーやジャムなどの素材の風味をいかしたい時に使われる)

上白糖
・しっとりした結晶
・グラニュー糖より固まる
・コクのある甘さ(そのため、煮物などの日本の多くの料理で好まれる)

こうした味やしっとり具合の違いは、砂糖の作り方と関係があります。おおまかにいうと、サトウキビや甜菜を原料にした原料糖から、不純物などを取り除いて糖分を濃縮させた後、遠心分離機で蜜と分けて取り出された結晶がほぼグラニュー糖(正しくはショ糖)です。
上白糖は、ここにショ糖を分解してできるブドウ糖・果糖からなる糖液をまぶして作られます。上白糖がグラニュー糖に比べてしっとりしているのは、糖液を加えているためなのですね。また、コクがあると感じられるのは、ブドウ糖や果糖がわずかに加わって複数の糖の味を感じるためなのです。
そうはいっても、上白糖もショ糖が98%弱をしめていますから、完全に同じではないものの、グラニュー糖(ショ糖が99.9%)とは双子の兄弟みたいなもの。そのため、上白糖を切らした時にグラニュー糖を使うのは問題ない、といえるわけです。もちろん、コクや風味などに強いこだわりのある場合は、代替品を探さずに切らした砂糖を買いに行った方がいいですけどね。
なお、代替する時は、上白糖とグラニュー糖の大さじ1杯あたりの重さが違うのでご注意ください。
大さじ1杯あたり
上白糖 → 9g
グラニュー糖 → 12~13g
なので、グラニュー糖の方が1.4倍重いんですね。


つまり、上白糖大さじ1杯の代わりにグラニュー糖を使うなら、大さじ0.7杯程度の量を入れるとだいたい同じ重さ分入れたことになります。大さじ0.7杯分のグラニュー糖を実際にすくってみた様子がこちらです。

あるいは、大さじ0.7がイメージしにくければ、「小さじ2よりちょっと多い」でいかがでしょうか。何より上白糖とグラニュー糖では甘みの感じ方が異なるので、あとはお好みによって調整するのがいいですね。
ピンチの時に備えて一度お砂糖をじっくり試食してみませんか?
しお

