クリスマス商戦異常あり

クリスマス商戦異常あり

新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)が、五輪以降に猛威(もうい)を振るうと言われていましたが、なぜか一旦鳴りをひそめるミステリー的?展開になった我が日本。ほっと一息ついていたところに、デルタ株よりも強力なオミクロン株が世界を席巻しつつあります。オミクロン株誕生の前からも、世界各国では様々な面で打撃を受けています。

感染拡大にともないタイの工場の人手不足や原材料不足が続き鶏肉の確保が難しく、コンビニのチキンが品薄になったとニュースで目にしました。私の愛するサイゼリアさんでもチキンの本数を減らして提供(2021年12月10日現在)されています。

鶏肉の令和元年度(2019年度)の自給率は重量ベースで64%と、国産が国内需要の約3分の2を満たしています。この数字だけ見ると充分なようにも感じますが、家畜はとうもろこしや牧草などの飼料を毎日必要とします。飼料の多くは外国から輸入されていて、飼料の自給率は畜産物全体で約25%です。

例えば、牛肉の自給率は「35%」です。これは牛肉の「35%」は国内で生産されていますが、国産の飼料を食べて純粋に国内で生産された牛肉は「9%」を意味します。畜産物の自給率は、飼料自給率を考慮に入れるとずいぶんと低い数字だと分かります。(農林水産省のホームページより抜粋)

純粋に国内で生産された鶏肉は、かなり数が限られている上に、輸入元である世界各国の工場が閉鎖を余儀なくされていることを合わせて考えると、チキンが足りなくなって当然の結果ですね…。クリスマスにチキンを何としてでも食べたい方は、今のうちに予約を済ませた方がベターかもしれません。

「チキンがなければケーキを食べればいいじゃない」と言いたくなりますが、国際相場の高騰や海上運賃の上昇および為替(かわせ)が円安傾向で推移した影響を受けて、小麦も高騰しています。様々なものが値上げしてせちがらい世の中ですが、パッケージや販売価格は変えずに内容量を減らす「ステルス値上げ」にも注意して、かしこいお買い物を心掛け、値上げの波を乗り切りたいですね。

(文:きなこ)

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