包装のプロフェッショナルにうかがいました Vol.1

お弁当やホームパーティーに使える！
包装のプロフェッショナルに聞く、盛り付け、ラッピングアイデア①

「お弁当、もっとかわいくしてほしい」「遠足だから特別なお弁当にしてほしい」お子さまからそんなリクエストが出ることってありますよね。とはいえ、お弁当箱をたくさんは準備できないし、バリエーションにも限界が…。そんな時の救世主！創業103年の包装資材の専門商社、株式会社シモジマの社員の皆さまにお弁当やホームパーティーで使える盛り付けやラッピングのアイデアを伺いました。
2023年2月取材・文N’s KITCHEN編集部

 まずは御社について教えてください。

弊社は大正9年に創業し、2023年で103年を迎えます。創業当時から、包装に関わる製品を扱ってきました。実用的な紙と紙紐から始まり、商店で使われるデザイン性の高いペーパーバッグ、包装紙、ラッピング用品など、時代のニーズにより事業を拡げてきました。先代の社長が渡米した際に、贈り物を自分でラッピングするアメリカの文化に感銘を受け、日本でもパーソナルラッピングを盛り上げたいと帰国後に積極的に商品開発に励んだというエピソードもあります。

現在はラッピング用品はもちろん、文房具やキッチングッズ、店舗用資材など幅広く取り扱っております。特に食品の包装は、新型コロナウイルス感染症蔓延以降、フードパック（食品用の使い捨て容器）のニーズが高まっています。テイクアウトやデリバリーサービスを新たに導入し、その見た目にもこだわる飲食店が増えたからだと思います。

 フードパックの中で人気が高いものを教えてください。

「バガスフードパック」はテイクアウトやデリバリー用として人気があります。サトウキビの搾りカスから精製された非木材系の天然パルプ「バガス」を使用した環境配慮型の紙容器で、パルプモールドという型に紙を流し込んで固める製法を採用しています。その色合いと風合いが高く評価されています。バガス以外には、竹、ユーカリ、やしかさ（油をとったかす）を原材料とした容器が人気です。どれも間伐材や通常だと捨ててしまう原料を使った環境に優しい商品です。

円形のフードカップも人気です。サラダやデザートに使う小さいサイズのイメージが強いかもしれませんが、丼ものが入る大きいサイズもあります。電子レンジ対応品の人気が特に高いですね。

 デリバリ―容器を家庭で使うことも可能ですか。

もちろん可能です。麻紐を巻くと、さらに雰囲気が出てかわいいですよ。25個セット、50個セットなど、少し単位は大きいですが、個人でも購入が可能で、弊社のオンラインショップでも取り揃えています。いくつかの種類を試したい場合は、お友達とシェアしていただくのも良いかもしれませんね。

 他に家庭でのラッピングやお弁当も使えるものがあれば、教えてください。

はい。いくつかご紹介しますね。

ワックスペーパー

食品にも使えるタイプのワックスペーパーは、油分や水分をはじく仕様になっています。かごや缶などの食品対応ではないものも、ワックスペーパーを敷けばお弁当箱として使えるようになります。時間が経つと洗うのが大変なわっぱ弁当箱も、おかずを詰める前にクッキングシートやワックスペーパーをしいてあげると、油移りやにおい移りをふせいでくれますよ。色々な柄が出ていますので、使う柄や色を変えることで雰囲気が変えられます。いつものお弁当箱に使っても良いですし、お菓子のラッピングに使うこともおすすめです。

食品用OPPシート

OPPシートは、ラップよりもクリアでハリが出るので、中身が見やすくなります。スティックタイプのおにぎりや、ラップサンドイッチに使ってみるのはいかがでしょうか。手巻き寿司をシートで巻いて、リボンをつけるとブーケのようにもなってかわいいですよ。

OPPシートもワックスペーパーも、必ず食品対応のものを使ってください。食品対応のものは、製造工場が食品対応の衛生基準をクリアしているので安心して使えます。

 家庭でも使えるものがたくさんあるのですね。他にも色々なアイテムを伺いましたので、次回も食品用ラッピングアイテムをご紹介します。