自然ってすごい!ロマネスコに隠された数学の法則
~カリタス女子中学校入試問題より~
「ロマネスコ」という野菜を知っていますか?
ロマネスコはブロッコリーやカリフラワーと同じ、アブラナ科アブラナ属に分類される野菜です。味はブロッコリーに似ていて、その形が特徴的な野菜です。この繊細で複雑な模様の部分は花蕾(つぼみ)なのです。このあたりもブロッコリーやカリフラワーに似ていますね。
さてこのロマネスコの花蕾部分には、数学的な法則が隠れていること、ご存じでしたか?それは「フラクタル=自己相似性」というもので、図形の全体を一定の法則でいくつかの部分に分解していった時に全体と同じ形が再現されていく構造です。たとえば、正三角形の中に正三角形を作っていく、こちらもそうですね。
ロマネスコも、一部分を見ると全体の形が隠れています。じっくり観察してみてください。
ちなみに、フラクタルは、中学入試問題にもよく出題されていますよ。カリタス女子中学校の入試問題をご紹介しますので、ぜひチャレンジしてみてください。
カリタス女子中学校2008年2回の算数の入試問題より抜粋
図1のような長さ1cmの辺を,3等分して真ん中を切り取ります。そして,切り取った辺と同じ長さの辺2本を,図2のようにつなげます。この変形を変形1回と数えます。変形2回目は図2の4つのすべての辺に対して,この変形を行い、図3のようになります。変形3回目以降は同様に、すべての辺に対して1回目の変形を行います。このとき、次の問に答なさい。
(1)変形を3回行ったあとの図について、すべての辺の長さの合計を求めなさい。
(2)すべての辺の長さの合計が3cmより大きくなるのは変形を何回行ったあとですか。
答え(1)2.37cm (2)4回
ロマネスコは、ビタミンCやカリウムなどの栄養があります。調理法は、ブロッコリーやカリフラワーと同じです。エビと一緒に蒸して、玉ねぎのオリーブオイル漬けをトッピングすると、おいしいですよ。ゆでたまごを細かくしてのせ、ミモザサラダにしてもよいですね。
(文:編集部)