保冷剤の実力は?お弁当箱内の温度、調べてみました
夏になるとお弁当のいたみが気になりますよね。朝、冷蔵庫から出したおかずをお弁当箱につめお昼に食べるまで持ち歩くなかで、お弁当箱の中の温度はどうなっているのでしょうか。
そこで、ソニーのIoTブロックMESH™を使って、お弁当箱の内部の温度を調べてみました。
準備したのは、小型お弁当箱に見立てたタッパー、iPad、MESHの「ボタン」ブロックと「温度・湿度」ブロックです。アプリであらかじめプログラムを組んでおくことで、ボタンを押すと「温度・湿度」ブロックが温度を知らせてくれます。これをお弁当箱の中に仕込んでおくと、いちいちお弁当箱を開けて確認しなくても中の温度を知ることができます。
これを使って30分ごとに温度を測っていきます。 実験日の朝9時の室温は約27℃。真夏日になりそうなお天気です。
まず、弁当箱の中に「温度・湿度」ブロックを入れて、ふたをし、お弁当包みでつつみます。置いたのは、南向きの部屋の室内で直射日光はあたらない場所です。
30分おきに測ったところ、 8時30分から11時30分までの3時間で、ゆるやかに温度は上昇し、1℃上がりました。その間に室温が約3℃上がっているところを見ると、お弁当包みで覆われている分、日陰になって温度上昇がゆるやかなのかもしれません。
一定の傾向がみられたところで、保冷剤を使ってみましょう。
弁当箱のふたと同じ位の大きさのジェルタイプの保冷剤です。冷凍庫で1日以上凍らせました。
これをお弁当箱のふたの上にのせ、つつみなおします。
すると、すぐに弁当箱内の温度は下がり始め、30分後には9℃下がり、18.7℃になりました。その後も少しずつ下がり続け、2時間30分後の14時には16℃になり、その後1時間、16℃を保ち、保冷剤がやわらかくなった15時30分頃には18℃になりました。
細菌が繁殖しやすい温度は20℃~50℃だそうなので、保冷剤を使って20℃以下になった時間帯は、菌の繁殖も少しは抑えられているといえるのではないでしょうか。しかし、冷蔵庫の温度は通常10℃以下なので、保冷剤だけでは、冷蔵庫の温度を保つのは難しそうです。また、実際はお弁当箱の中にはごはんやおかずを入れるので、十分に冷ましてから入れないと、もっと温度は高くなるかもしれないですね。 今後、別のタイプのお弁当箱や条件、保冷剤、保冷バッグなどでも実験してみたいと思います。
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はこ