りんごは影響力抜群の果物
影響力抜群の人、きっと周りに1人はいるはず。
果物の世界では、間違いなくこの子。「りんご」に違いありません。りんごは、周りの食材を追熟させてくれるのです。
どういうことかと言うと、りんごが放出するエチレンガス。これが影響力の正体です。
野菜や果物の成長・熟成には「エチレン」という物質が深くかかわっています。エチレンは収穫された後もエチレンガスを発生し続けています。野菜や果物の中でもりんごは特にエチレンガスの放出量が多いのです。そのため、近くにある野菜や果物は追熟や腐敗につながります。
キウイやアボカドを買って、まだ硬くて食べられない時はりんごをそばに置いておくとエチレンガスが成熟をうながしてくれるので追熟し、早く食べ頃になります。また、野菜を買ってきた時にりんごを一緒にしまってしまうと傷むのが早くなってしまいますので気を付けてください。
ただ、野菜の中でもじゃがいもについては、エチレンガスがじゃがいもの芽に含まれる「ソラニン」という物質を押さえる効果があるので発芽を防いで鮮度を保てるというメリットがあります。
りんごは、もちろん食べるのもおいしい果物ですが、エチレンガスを多く発生させる特性もうまく活用できるといいですね。
※りんごを新鮮で長持ちさせるためには、0~5℃程度の低温で保存し、ペーパータオルや新聞紙でくるんで乾燥から守り冷蔵庫にいれて保存しましょう。他の食品へのエチレンガスの影響が心配な時にはビニール袋に入れて口を閉じるのをお忘れなく。
ゆめ