本みりんとみりん風調味料って何が違うの?

本みりんとみりん風調味料って何が違うの?

以前掲載したコラム「消費税10%の調味料って?」で本みりんについてご紹介しましたが、みなさんは、本みりんとみりん風調味料のどちらを使われていますか?

我が家の台所をのぞいてみたら、みりん風調味料しかありませんでした。何が違うの?と興味が沸き調べてみました。

作り方の違い

本みりん
日本酒はうるち米から作りますが、本みりんは主にもち米から作ります。米を蒸し、麹と混ぜ、糖を発生させるのはどちらも同じです。日本酒はそこに酵母を追加して糖をアルコールに変化(発酵)させます。一方みりんは酵母ではなく焼酎(アルコール)を入れ、糖を残したまま熟成させます。なお、日本酒を醸造するときは、かなり精米をして米のたんぱく質を除去し、雑味を取り除きますが、本みりんではあまり磨きません。米にはタンパク質が残るのですが、これがアミノ酸に変化してうま味として現れます。

みりん風調味料
みりん風調味料は水あめ・ブドウ糖などに、うま味調味料・香料などを入れて短い期間で工業的に作られています。本みりんに比べると約半額程度で販売されています。なお、アルコールはほとんど入っていません。

発酵調味料
発酵調味料はいくつか種類がありますが、本みりんに塩を入れ、そのままでは飲めない様にして税金がかからないようにしています。

酒税・軽減税率の違い

みりんにはアルコールが14%程度含まれていますので、酒税がかかっています。2022年9月現在は、1リットル当たり20円の酒税がかかっています。(なお、昭和時代はなんと約70円の酒税がかかっていました。)また、アルコールが入っていると軽減税率の適用外になるので、その分高くなります。

味の違い

直接飲んでみると味はまったく違いました。本みりんは甘いお酒って感じですが、みりん風調味料は甘いのですが人工的な感じでした。酸味料が入っていたからでしょうか、最後に酸っぱさが追いかけてくる感じで、飲むものではないと思いました。発酵調味料はしょっぱくて飲めませんでした(塩分は2%程度あります)。

また、実際に料理(実験)をしてみました。本みりん、みりん風調味料、発酵調味料以外の条件は同じにして「ブリの照り焼き」を作りました。

結果、それぞれの調味料で味の違いが出ておもしろかったです。

本みりん
甘さがちょうどいい感じ。

みりん風調味料
本みりんと比べるとさっぱりしている感じ。

発酵調味料
食塩が入っているので甘くなく、ご飯が進む感じ。

それぞれの特徴があるので好みはあるのでしょうが(個人的には、お酒の友なら本みりん、ご飯のおかずなら発酵調味料でした)、ほんのわずかな量の調味料の違いで、味がこんなにも大きく変わるのかと新しい発見をしました。

調味料を各種揃えたくなる人の気持ちが理解できた気がします。

(文:編集部)

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消費税10%の調味料って?

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